熱交換器の掃除とは | 清掃する理由から構造別の手順まで徹底解説

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熱交換器の掃除とは | 清掃する理由から構造別の手順まで徹底解説

熱交換器は、工場・ビル・発電所などで広く使用されており、現代のビジネスにおいて不可欠な機器です。

しかし、長期間使用すると内部に汚れや堆積物が蓄積され、能力が低下したり故障したりする可能性もあります。
そこで、熱交換器の定期的な清掃が必要になるのです。

本記事では、熱交換器を掃除する理由や構造別の清掃方法について解説しています。
「熱交換器の調子が悪い」「そろそろ掃除が必要かも」とお考えの方は、参考にしてください。

熱交換器の掃除とは | 清掃する理由から構造別の手順まで徹底解説

熱交換器を掃除する3つの理由

熱交換器を掃除しないとどうなるのでしょうか。
ここでは、熱交換器を掃除する3つの理由をご紹介します。

1.機械の能力を回復させる

熱交換器内部に蓄積された汚れやほこりなどの堆積物は、熱交換効率を低下させます。
そのため、熱交換器の掃除で機械の能力回復が期待できます。
結果として、生産性の向上も見込めるでしょう。

2.故障を未然に発見できる

熱交換器内部に汚れなどの堆積物があると、熱交換器の内部部品にダメージを与える可能性があります。

熱交換器の掃除により、内部部品の損傷や劣化を早期に発見でき、機械の故障を未然に防ぐことにもつながります。

3.機械の不具合によりコスト増になる

熱交換器が故障した場合、修理や交換にかかる費用が高額になるかもしれません。
また、故障により生産ラインが停止すると生産量が減少するため、コストが増大する可能性もあります。

熱交換器の故障は、機械本体だけでなく時間ロスや生産性低下と併せても非常に高額です。
そのため、定期的な掃除を実施すれば、結果的にコスト増の防止にもつながります。

熱交換器の清掃方法|シェル&チューブ式熱交換器

シェル&チューブ式熱交換器は、熱交換効率が高く、構造も比較的シンプルであるため、幅広い分野で使用されています。

上記の熱交換器の洗浄方法は「バレット洗浄」で行うのが一般的です。

バレット洗浄とは

熱交換器内部に発生する汚れや経年で付着した異物を除去する洗浄方法です。
洗浄方法はシンプルで、適正水圧の高圧水流で汚れを掻き出します。
また、管の材質によって専用のクリーナーなどもあるので、最適なクリーナーを使用すると洗浄効果もあがるでしょう。

洗浄方法がわかったところで、続いてはシェル&チューブ式熱交換器の清掃方法を紹介します。

1.抜き管

まずはじめに、熱交換器からチューブを抜きます。
経年劣化により、チューブが腐食や損傷をしている可能性があるからです。

チューブの抜管方法は工具を使用して、ハンマーなどで押し出す手法もあります。
しかし、1本ずつ手作業で行うため、作業時間や作業者に負担がかかるのが難点でした。

近年では「プーラ」と呼ばれる抜管機が登場し、作業時間の短縮・作業者の負荷を軽減しています。

2.シェル内部を高圧洗浄

高圧洗浄機を使用して清掃します。
チューブ内の洗浄は、先述した「バレット洗浄」と呼ばれる洗浄方法で実施していきます。

3.耐久性が低い・破損しているチューブは交換

耐久性が低いチューブや破損しているチューブは交換します。
チューブの確認方法は、渦流探傷・内部回転式探傷・ビデオスコープによる目視検査の3つがあり、それぞれの状況によって採用されます。

4.交換後は法定点検を実施

チューブの交換後は、法定点検を実施して通水テストを行います。
なお、法令点検の内容については、内外部によって測定する項目が変わります。

内部の場合
熱交換器のチューブの「外部からの目視」「肉厚測定」「肉厚測定以外の検査」が必要です。

外部の場合
熱交換器のシェル部に高圧ガスが通過する際は、シェルの外側からの肉厚測定が必要です。(1年に1回)

熱交換器の清掃方法|プレート式熱交換器

プレート式熱交換器は、熱交換効率が高くコンパクトな構造であるため、省スペース化にも貢献しています。
プレート式熱交換器の清掃方法を詳しくご紹介します。

1.伝熱板を取り出す

伝熱板を機械本体から取り出します。
ボルトで固定されているため、ボルトを徐々にゆるめていきます。
伝熱板は変形しやすいため、慎重に取り扱いましょう。

また、取り外した伝熱板から必ずプレートガスケットを外すのを忘れないでください。

2.伝熱板を洗浄

伝熱板を洗浄する際には、高圧洗浄機や洗剤を使用します。
デッキブラシで洗浄する場合は、傷がつかないように注意してください。

また、プレートガスケットの装着部分もしっかり洗浄して、異物や汚れがないことを確認しましょう。

3.伝熱板を再び取り付ける

洗浄後、伝熱板を再び機械本体に取り付けます。
その際は、破損などの可能性もあるため、1枚ずつ丁寧に組み込みましょう。
すべての伝熱板を組み込んだら、プレートガスケットの剥がれや異物の付着がないか、確認してください。

4.最終検査

伝熱板を取り付けた後は、機械が稼働するか検査を実施します。
検査は内部・外部ともに、流体通流テストを行い通流漏れがないかを確認していきます。

まとめ

熱交換器の掃除は、工場やビル、発電所などで広く使用されている機器の中でも、非常に重要なメンテナンスであるといえます。

熱交換器は、さまざまな液体や気体を扱うために不可欠な装置であり、その機能性や耐久性は、生産性やコストに大きく影響を与えます。

熱交換器を掃除する際には、機種に合わせた清掃方法を選択し、正確に実施するのが大切です。

株式会社AMU冷熱は、サポート・アフターサービスも充実しています。
熱交換器をご検討中の方は、ぜひご相談ください。

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