工場の冷却装置とはどんなもの?特徴や仕組みを解説

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工場の冷却装置とはどんなもの?特徴や仕組みを解説

工場ではいろいろな機器が使用されていますが、その中の一つに「冷却装置」と呼ばれるものがあります。もちろん、すべての工場で利用されているわけではありませんが、冷却は多くの工場で使用されています。
それは、冷却が生産性を高めたり維持したりするために、欠かせない工程となっているためです。ここでは、実際に工場で使用されている冷却装置の特徴や仕組みについて、詳しく紹介します。

冷却装置って何?

冷却装置と聞いて、自動車のクーリングシステムを連想される方も多くおられることでしょう。
クーリングシステムは、エンジンの熱を冷却して適温に保つことを目的とする機能ですよね。
自動車の冷却装置には水冷式と空冷式の2つの種類が存在しており、日本の車の多くには水冷式が採用されています。
その仕組みを簡単に説明すると、エンジンの内部に冷却液を通過させることにより、エンジンの熱を奪い適温を維持し、オーバーヒートを回避させています。
ちなみに、高温化した冷却液はラジエーターを通って冷却ファンで冷やされることにより温度を下げて循環するという仕組みになっています。

これに対して、工場で使用される産業用の冷却装置は、生産や製造工程で必要な冷却に用いられています。
自動車と同じように機器内部の冷却に使用されているものや、施設や設備の空調管理に用いられているものなどがあります。
また、工場での生産や製造工程で必要とされる冷却は「プロセス冷却」と呼ばれていて、一口で冷却装置と言っても様々な種類があります。
産業用の冷却装置は、水、油、原材料、製品、装置などから熱を取り除き、適温に保つ目的において使用されています。

次項では、工場で使用されている主な冷却装置の特徴や仕組みを詳しく紹介していきます。

 

冷却装置の種類と特徴

工場で使用されている冷却装置にはいろいろな種類がありますが、「水冷式熱交換器」「空冷式熱交換器」「クーリングタワー」「チラー」の4つの冷却装置について分かりやすく解説しましょう。

 

 

水冷式熱交換器

水冷式熱交換器は、前記した自動車のエンジン冷却にも使用されているものです。
私たちにもっとも馴染みがある冷却装置ですね。
一定温度以下の一次冷却水が、冷却の対象となる二次冷却水と機器の中を循環して、熱交換する仕組みとなっています。
2系統の液体を混合させないで、効率よく冷却できるのが特徴です。

 

空冷式熱交換器

空冷式熱交換器は、周囲の空気を冷媒として使用する熱交換器です。
主にゴミ焼却プラントや石油コンビナートなどの大量の熱が発生する施設で使われています。
管束とファンで構成されていて、冷却対象の流体を管束に流してファンで送風し、流体と空気の温度差で冷却する仕組みとなっています。
空冷式熱交換器は、別名「空冷ラジエーター」とも呼ばれています。

 

クーリングタワー

工業用水に使用される冷却装置で、「冷却塔」とも呼ばれるクーリングタワー。
大規模な工場施設で多く使用されています。
循環水と外気を直接接触させて、「潜熱」を利用して残りの循環水を冷却する仕組みになっています。
「潜熱」というのは、物質が変化する際に必要な熱エネルギーのことで、水なら蒸発する際に伴う気化熱と、氷が溶けるときに発生する融解熱を指しています。
クーリングタワーでは、1%の循環水が蒸発する潜熱のエネルギーにより、残りの循環水を5℃程度下げることができます。

 

チラー

チラーも工業用水の冷却に使用される冷却装置ですが、温める機能をもつものもあるのがクーリングタワーとの大きな違いです。
チラー(chiller)の意味は「冷やすもの」ですが、ほとんどが冷却目的で用いられることからこの名前が使用されています。

チラーは、冷媒が循環する冷凍サイクルと、冷水が循環する循環水回路の2つから構成されていて、空冷式と水冷式の2種類が用意されています。
水冷式のチラーは冷却水を引くための配管設備を必要としますが、空冷式だと冷却用水の配管がいりません。
そのため、空冷式のチラーは保守管理も簡単である特徴があります。
一方、冷水式は空冷式よりも高い冷却効果をもち、室内への排気や排熱もないことから室内環境をクリーンで静かに保つことができる大きなメリットがあります。

 

まとめ

私たちのもっとも身近にある冷却装置と言えば、自動車のエンジン熱を冷却して適温に保つクーリングシステムです。
多くの工場では、生産性を高めたり維持したりする目的で、産業用の冷却装置が用いられています。
工場で使用されている産業用冷却装置とは、水、油、原材料、製品、装置などから熱を取り除き、適温に保つ目的において使用されている機器の総称です。

冷却装置には様々な種類がありますが、主には「水冷式熱交換器」「空冷式熱交換器」「クーリングタワー」「チラー」の4つが選ばれています。
それぞれ構造や仕組みや性能も違い、価格の面も併せてメリットもデメリットがあります。
また、同じ冷却装置でも冷却方法に違いがありますので、環境にも合わせて最適な機器を導入することが重要となります。

 

→AMU冷熱の冷却水循環装置についてはこちら

 

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