チラー水とは?冷却水との違いや種類について解説

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チラー水とは?冷却水との違いや種類について解説

チラー水とは、文字通りチラーに使われる水のことです。熱源を持つ機器などの冷却や温調に使われるのがチラーで、工場などでは欠かせない機器の一つ。チラーのことは良く知っていても、その冷却に使われているチラー水については、あまり良く知らないという人も多く、「冷却水ならただの水でもいいのでは?」と考える人もいるのではないでしょうか。
しかし厳密に言えば、チラー水は冷却水とはやや違うのです。
ここではチラー水と冷却水の違いや、種類や選び方についてお話ししましょう。
チラー水とは?冷却水との違いや種類について解説

チラーとは?

まず、チラーについてお話ししましょう。
チラーというのは、産業機械などが動作するときに発生する熱を冷却するための装置です。冷却だけではなく、こうした機械や現場の温度調節にも使われています。空気でコントロールする空冷式と、水を使ってコントロールする水冷式の2つに分けられていて、水冷式ほうが、効率が良く騒音も少ないために導入しているところが多いのです。
こうした説明をすると、チラーは熱を冷やすためのものと思われがちですが、実は使う水の温度によって冷却だけでなく保温にも使われます。チラーは温度調節に活躍する装置と覚えておきましょう。

チラー水と冷却水との違い

このチラーの稼働に使われているのがチラー水ということになります。つまり、チラー水は冷却のために使われることも多いのですが、チラー水=冷却水ではないのです。チラー水はチラーの循環水であり、冷却水はチラーだけでなく様々な場で活用されている水のことを指します。どちらも同じような働きをしているのですが「チラー水はチラー専用の水」で、「冷却水はチラー以外でも冷却のために使われている水」という認識でいいでしょう。
チラー水には水道水を使うものもあれば、まったく違う液体を使うものもあります。どういった水をチラー水として用いるのか、目的や用途によって変えることが重要です。

チラー水の種類や温度

チラー水の種類は、冷やす温度によって用い方が違うので、説明しておきましょう。
室温程度に温度を保つ場合には、次の2種類があります。

水道水

一般的に使われているのが水道水です。水道水には塩素が含まれているので、腐りにくいというメリットがありますし、なんといっても手軽に入手でき、水量も安定しているので使いやすさでは群を抜いています。温調の目安は10℃までなので、それ以下に冷やす場合には違うチラー水を使わなければなりません。

精製水

これも温調の目安は水道水と同じですが、不純物が少なく電気伝導率も低いのがメリットと言えます。精製方法によって種類が違い、水道水を沸騰させた水蒸気を冷やして精製した蒸留水、イオン交換樹脂のろ過材に水道水を通して精製したイオン交換水、逆浸透膜に水道水を通して不純物を取り除いたRO水、高純度の水である純水といった種類に分けられます。
不純物が少ない精製水ですが、目的や用途によって不純物の濃度がどの程度なら適しているのか変わってきます。製造業者によって独自の基準が設けられていることが多いため、内容の確認はとても重要になります。
そして、チラー水の温調の目安が、10℃以下に設定する場合には、水道水などの水ではなく、低温用熱媒体の循環液を使用します。以前はアルコール系の循環液が主流でしたが、引火の危険性があるために、安全性の高いナイブラインやエタブラインといったものが多く導入されています。

アルコール系のチラー水としては、メタノールやエタノールがあります。コストを抑えることができ、流動性の良さも評価できるのですが、気化しやすく引火点も低いため温度管理が重要になります。また独特の臭いもあるので、換気は必須となります。グリコール系はアルコールの一種ではありますが、水に混ぜて使います。引火点が高いため安全性が高いチラー水と言えます。

チラー水の選び方

チラー水は、用途や目的によって選ぶことが重要です。設定温度がそれほど低くなければ、水道水や精製水を選ぶのが妥当、手軽に導入できますし、水質も安定しているのでコスト面でも評価できます。そして10℃以下の温調は、水道水ではなく、グリコール系やアルコール系の液体を用います。
ただし、アルコール系の液体は、発火しやすいというデメリットがあるので、安全性を考えた場合には、違う種類の液体を用います。つまり、チラー水の選び方は、設定温度と入手のしやすさ、水質とその安全性、絶縁性などを加味する必要があると言えるのです。
また「チラー水は水だから交換する必要はない」と考えがちですが、どんな水でもやはり腐食はするものです。微生物の繁殖も併せて考えると、チラー水は半年程度ごとの交換が理想です。

まとめ

チラー水と冷却水は似通っていますが、大きな役割という意味では、冷却水はチラー以外でも使われる水という認識となります。そして、チラー水の種類、それぞれの用途に合った選び方など、いくつかお話ししましたが、種類はもっと細かく分類されます。
実際にチラーを導入するときには、そのチラー水の引火点や安全性、設定温度などを良く吟味したうえで種類を決めるといいでしょう。

 

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