冷却方法にはどんな種類がある? 空冷方式と水冷方式を徹底比較!

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冷却方法にはどんな種類がある? 空冷方式と水冷方式を徹底比較!

2023年7月世界気象機関(WMO)が、今年は観測史上最も暑い夏となる公算が極めて高いと発表しました。
さらにこれを受けたグテレス国連事務総長は、地球温暖化の時代が終わり、地球沸騰時代が到来したと警告していることから、今後もさまざまな冷却装置の需要が増えていくと予想されます。

では、そもそも冷却装置はどのように対象物を冷却しているのでしょうか?
今回は、冷却方式の種類や構造にフォーカスして紹介していきます。

冷却方法にはどんな種類がある? 空冷方式と水冷方式を徹底比較!

冷却方式の種類には何がある?

冷却装置の代表的な冷却方式には、空冷方式と水冷方式が挙げられます。
では、この2つの冷却方式にはどのような特徴があるのでしょうか?
次項では、空冷方式と水冷方式の具体的な構造からメリットなどを紹介していきます。

空冷方式とは?主な構造や特徴には何がある?

空冷方式は、その名の通り空気を媒体として対象物(機械や水など)を冷やす冷却方式です。
例えば、皆さんは夏の暑い日にうちわや扇風機を用いて暑さをやわらげた経験があるのではないでしょうか?
これは、身体にうちわや扇風機から来る風を当てることで、身体から発する熱を体外に逃がして身体を冷やす効果を期待していますよね。
この例と同じように空冷方式では、熱を帯びた対象物に空気(風)を当てることで、熱を逃がす冷却方式と理解することができます。

空冷方式の主な構造は?

では、空冷方式はどのような構造をしているのでしょうか?
空冷方式の構造で特徴的な部品は、「冷却フィン」と「放熱用ファン」です。
「冷却フィン」は、熱を帯びる可能性のある対象物に取り付けて使われます。

そうすることで、「熱は必ず温度が高い方から低い方へと移動する」という物理現象を利用することができ、対象物に帯びる熱をより温度の低い冷却フィンへと移動させることができます。
また対象物に冷却フィンを取り付けると、対象物の外気に触れる表面積が増えるので、より熱交換をしやすくする効果も期待できます。

一方、「放熱用ファン」は対象物から冷却フィンに移動した熱に空気(風)を当てることにより、対象物の熱を外気に逃がす役割を担っています。
このように、空冷方式は「冷却フィン」と「放熱用ファン」を取り付けるだけでよく、比較的簡単な構造かつ部品点数が少ないという特徴があります。

空冷方式のメリットとデメリットは?

空冷方式のメリットとデメリットは以下です。

・メリット:簡単な構造、部品点数が少ない
・デメリット:冷却能力が外気温に依存

上記のように、空冷方式では簡単な構造かつ部品点数が少ないことから、比較的安価な冷却方式だと期待できます。
しかしながら、空冷方式は冷却能力を外気温度に依存しているため、熱気に包まれた空間ではその冷却効率に限度がある点がデメリットだと言えるでしょう。

水冷方式とは?空冷方式よりも冷却能力が高い⁉

水冷方式は、空冷方式とは違い水を媒体として対象物を冷やす冷却方式です。
前項の例で言うと、冷たい水が通った水道管を触って身体を冷やすイメージでしょうか。
このように、水冷方式では空気ではなく水による熱交換を行う冷却方式になります。
では、具体的な構造を次項で紹介していきます。

水冷方式の主な構造は?

水冷方式では水を媒体にして冷却を行いますが、熱を帯びた対象物に直接水をかけて冷却するわけではありません。
その方法は前項の例で上げた通り、冷却水が通る配管を発熱した対象物の直近に設置することで間接的に対象物を冷却しています。

また、水は空気に対して約4倍の比熱(物質を1℃変化させるのに必要な熱量)であるので、水の冷却効果は空気よりも約4倍の効率で熱を奪うことができます。
そのため水冷方式は、空冷方式に比べて冷却効率がより高い特徴があります。

水冷方式のメリットとデメリットは?

水冷方式のメリットとデメリットは以下です。

・メリット:冷却効率が高い
・デメリット:構造が複雑、冷却システムが大規模

前項で紹介した通り、水冷方式のメリットは空冷方式に比べて冷却効率が高いことが挙げられます。

しかしながら水冷方式では、対象物の周りに冷却水用の配管を設置する必要があるため構造が複雑化したり、冷却水(2次水)を冷やす冷却塔やラジエータを必要とするため大規模なシステムを必要としたりする特徴があります。
そのため水冷方式は、空冷方式に比べてコストが掛かる側面もデメリットの1つと言えるのではないでしょうか。

空冷方式と水冷方式を比較すると?

前項までで紹介した空冷方式と水冷方式の特徴から、「構造」・「部品点数」・「冷却システム」・「冷却能力」の4つで比較することができます。

空冷方式 水冷方式
構造 簡単 複雑
部品点数 少ない 多い
冷却システム 小規模 大規模
冷却能力 低い 高い

上記の表からわかるように、冷却方式は対象物が帯びる熱量や冷却速度の観点から、簡易的な空冷方式か冷却能力の高い水冷方式かを選ぶ必要があると言えるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、冷却方式に焦点を当てて、空冷方式と水冷方式の構造からメリットなどを紹介していきました。
空冷方式と水冷方式では、それぞれ違った特徴があるとわかりましたね。
本記事が各冷却方式を採用する目安になれば幸いです。

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