フロンガスは規制されている!?問題点や取り組みを紹介

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フロンガスは規制されている!?問題点や取り組みを紹介

フロンガスは、1928年に作られた化学物質です。フロンとも呼ばれ、さまざまな家電製品に使用されてきました。特に、冷蔵庫やエアコンといった冷房や冷凍装置に関して、フロンガスは「冷媒」として使用されています。家電製品などで活用しやすいため、全世界で用いられてきたのです。ところが、このフロンガスが、オゾン層を破壊してしまう原因になってしまうことが判明し、最近では日本をはじめ世界中で、フロンガスを削減する動きが進んでいます。
このコラムでは、フロンガスの種類、どのような問題があるのか、今後の動きなどについてお話ししましょう。

フロンガスは規制されている!?問題点や取り組みを紹介

フロンガスとその種類

フロンガスは人工的に作られたガスで、エアコンや冷蔵庫などの家電製品に多く使われてきました。冷気を作るために、熱交換が必要な家電は、フロンガスを冷媒として活用するのですが、このフロンガスは大きく分けると2つの種類があります。実際にはもう少し種類が細かくなるのですが、すでに廃止されているものもあるので、ここでは日本を含む世界で多く用いられていたものを挙げてみました。

ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)

HCFCは特定フロンで、それまで使われてきたクロロフルオロカーボン(CFC)が2009年に撤廃され、それに代わる冷媒として使われているフロンガスです。「ハイドロ」は水素、「クロロ」は塩素で、「フルオロ」はフッ素、「カーボン」は炭素で、それぞれの化合物であることを指しています。人体には無害で、熱に対しての安定性が高く、分解しにくい利点があり、さまざまな家電製品を中心に冷媒として、またスプレー缶の噴射剤としても活用されてきました。

ハイドロフルオロカーボン(HFC)

ハイドロフルオロカーボンは、日本では代替えフロンとも呼ばれているフロンガスです。代替えフロンという言葉は、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。現在冷媒として使われているフロンガスの主流といってもよいでしょう。エアコンの冷媒はもちろんのこと、冷凍冷蔵機器や建築の断熱材に使用される発泡剤など、幅広い分野で使われています。

フロンガスの問題点

フロンガスは、家電製品を中心に、冷媒として広く使われてきました。ところが、このフロンガスには、オゾン層を破壊するという問題点が判明したのです。地球温暖化にも影響を及ぼしているということが分かり、使い方やそれに代わる代替品を、現在世界中で模索しているといってもよいでしょう。オゾン層というのは、地上から約10~50キロメートル上空の、成層圏にあるオゾンを多く含んだ層のこと。太陽からの有害な紫外線を吸収し、地上の生物を守ってくれているものです。太陽からの光は、いろいろな効果をもたらしてくれていますが、それはオゾン層の働きによるものといってもよいでしょう。

フロンガスは、このオゾン層を破壊してしまい、この層が非常に薄くなっている部分もあると指摘されています。フロンガスの問題点はそれだけではありません。「地球温暖化を進めている」という点も問題になっています。地球温暖化についてニュースで耳にされることも多いと思いますが、海水温度の上昇や異常気象など、数多くの環境異変が起こる原因ともいわれています。塩素を使わないフロンガスは、オゾン層を破壊することはなくても、地球温暖化に拍車をかける二酸化炭素の排出が非常に多いです。そのため、規制への取り組みが世界中で行われているわけです。

フロンガスの規制

フロンガスは、オゾン層の破壊や二酸化炭素排出に大きく関係し、主な原因ともいわれています。そこで、世界中でこのフロンガス規制に動いているのです。最初に使われていたフロンガスのCFCは、2009年に撤廃されました。この時に、中心となったのがモントリオール議定書で、ウイーン条約に基づき、オゾン層を破壊する物質の特定と規制を目的としたものです。このモントリオール議定書に沿って、世界中でフロンガスの規制が進められているのです。

その中で、HCFCもオゾン層を破壊する原因となっているということで、2030年までに全廃が決められています。オゾン層を破壊しないといわれ、活用されている代替えフロンのHFCですが、温室効果が非常に高いということから、すでに規制が始まっています。先進国は、2036年までに段階的な削減を行うこととなっていて、日本でも2019年からフロンガスの規制に力を注いでいます。

フロンガスの削減に関する動き

世界中でフロンガスの削減に関する動きが行われています。その一つが「ノンフロン」の活用です。ノンフロンは文字通り「フロンではない」もので、アンモニアなどの自然界に存在する冷媒の性質をもつ物質を指します。ヨーロッパなどでは、冷蔵庫にこのノンフロンを活用し、現在ではほとんどの冷蔵庫がノンフロン仕様になっているのです。日本でも、2000年にグリーン購入法を制定し、ノンフロン製品の購入や製品の開発を促しています。また、地球温暖化への影響度を示した「フロンラベル」の表示を義務付けて、製品を作る側と使う側への意識を高めています。

まとめ

フロンガスの地球への影響を考えると、ノンフロンへの取り組みは今後も進んでいくことでしょう。ただしそれには、フロンガスの代わりとなるノンフロン製品の開発も進めていかなければなりません。環境問題に欠かせないフロンガスの問題を、私たち一人一人も身近なこととして考える必要がありますね。

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